これからの世界を考えよう
これからの世界を考えよう―
話題は、国内が中心になるかもしれませんが、とりあえずこのタイトルで行きたいと思います。
これからの日本を考えよう
あるいは
これからの世界と日本を考えよう
といったタイトルも浮かびましたが、よくある日本論のコンテキストにからみとられたくないし、もはや日本の出来事は世界と不可分なので、視野狭窄にならないように、このタイトルで行くことにします。
目指すのは、船曳健夫氏が『旅する知』で言っている宇宙人の視点です。
宇宙人の視点で、国や宗教の境を越えて、考えることが最終的な理想です。
この「世界」の中には、ハイデッガーのいう「世界内存在」同様、私たちが生きる環境そのものの意味も含めたいと思います。
内容的には、ネット上のニュースや記事を主題にしたキュレーションなのですが、単なる記事紹介ではなく、それに長文のコメントを付加することで、考えるきっかけにしたいということです。
一年半ほど「つぶやきコミューン」(現在は「書評2.0」と改題)という書評中心のブログも運営してきましたが、その中にWeb Clipというコーナーを作ったこともあります。
ただ、コンテンツとしての書評と、ニュースキュレーションを混在させることで、かえって読みにくくなることを恐れて、一定期間のニュースを、一つの記事内にストックさせたのが、あまりうまくゆかなかった理由だと思います。
そういう意味で、これはWeb Clipのスピンオフなのですが、今回はニュースごとに1記事ごとを独立させ、その分、コメントも長文化させることが前提になると思います。
ポリシーとして考えているのは、フロー型の情報とストック型の情報を、うまく融合させることです。
世界で、そして日本で、様々な問題がニュース化されても、その問題は一度限りで、めったに再度取り上げられることはありません。ニュースになった現実を生き続けることを余儀なくされる人は、今も存在するわけです。
私たちは、様々な問題が生まれ続ける世界に生きていますが、そのすべてを自分の頭で考えることも、解決することも不可能です。
だから識者の考えを含むニュースを通じて、現実の世界と部分的につながりを持つ。そこまでは、これまでのニュースキュレーションサイトと同じです。
ただ、同じ問題は、さまざまなソース、様々な視点から、繰り返し浮上してきます。そうしたニュースとニュースの間の関係を示すことができれば、オリジナルな思考も徐々に可能になるのではないかと思うのです。
すべての問題に、思考を接続することはもはや可能でない。だから、限定に少数のニュースに絞り、同じ問題を継続的にカバーする。そのような方向で編集を進めてゆきたいと思います。
単なるニュースキュレーションだけでなく、本の内容を題材にして、書評サイトとは別のかたちで語ることもこのブログの方針の一つです。
「つぶやきコミューン」で行ってきたのは、そして「書評2.0」で今後も行おうとするのは、あくまで一つの全体性を持ったモノとしての本のキュレーションでした。
ここでの視点は、本の中に含まれる問題や視点のキュレーションです。書評サイトでは扱いにくかった、一つの本ではなく、複数の本の、テーマに沿った集合的キュレーションも可能になるはずです。
ニュースから世界を考える、本から世界を考える―これが第一の視点。
そして次には
ニュースとニュースの間、本と本の間で考える―これが第二の視点です。
これからの世界、そして日本を、より広く、あるいはより深く、別のかたちで、考えるためのブログにできれば幸いです。